A古典文学【はじめに】
(前座)【もっとも無駄な勉強の仕方】

文学史が入試に出るからといって、こんな覚え方をする人は無駄で損ばかりをしているよ。
時代、作者、作品、特徴、文学流派など、マル暗記している人。
何の役にも立たないね。
覚えても三日もすれば忘れるだろう。時間の無駄になるよ。

物事を覚えるには、その物事に従った覚え方があるよね。
文学史には文学史の記憶の仕方があるんだ。
むだ骨を折るようなことは止めようよ。

ピアノの弾き方を一生懸命になって言葉で習うよりも、一度、実際に鍵盤をたたいて弾いてみればよい。それの方がはるかに短時間でピアノを弾くことの実感が理解できるよねえ。
文学史も同じ。
つまらない暗記の仕方をするのは、ピアノの弾き方を口でああだ、こうだと教えてられているのと同じだよ。

無理して暗記するのではなく、もっと面白く、、自然と頭に残るようにすればよいのだ。
さあ、これから、上代から現代に至るまでの文学史をオモロク覚えよう。

時代に沿って、項目ごとに話していくけれど、
一体、いつ話して、いつ終わるか、自分でもわからない。
気軽に話していくので、気軽に読んでいってちょうだい。

ああ、そうそう、間違っても、多くの作品や作者名を覚えようなどと、思ってはいけないよ。
大学入試に出てくる文学史上の作品や作者は、少しだけに限定されているから。
だって、上代から現代までの文学史を詳しく調べれば、それは、無限の数にのぼるもの。

本当に優れた文学史の授業をする先生は、無駄なことを覚えさせないようにできる人だよ。

やれやれ、一休みしたら、まず、上代から近世までの『日本文学史・古典文学編』を話していくことにするよ。
『日本文学史・近現代文学編』は、別冊にしているので、よろしくね。